脂ののった肝臓にビタミンEがEのかしら?

トピック

こんにちは。

サイゼリ●に週に1回以上いき、追いオリーブオイルと激ムズ間違い探しをすることにはまっています、中島です。

食事療法の話をしていて、基本的には適正な食事量、適正な飲酒量、適正なカロリーをお話するのですが(なぜなら一番効果が大きいから)、もう一歩先をいきたいと思います。

あまり飲んでないし、運動していて太ってないのに脂肪肝気味という相談が飲みの席でありました。

これに関して、病院の管理栄養士っぽく難しく言ってみると

非アルコール性脂肪肝のガイドラインに

ビタミンEは有用か? →推奨の強さ:強 エビデンスレベル:A

 なおビタミンE製剤の保険適応はなし

ESPEN(ヨーロッパ臨床栄養代謝学会)のガイドライン

地中海食(野菜・魚・オリーブオイル・ナッツなどをよく使用した食事)、や

ω-3脂肪酸が過体重や肥満のある方に対して推奨

 →エビデンスレベル0(専門家の意見や症例報告レベル)、強い合意

 ※上2つで述べられているビタミンEの量は400IU/日(ビタミンE 180㎎相当)

程度の摂取で検討されていて通常の食事の20倍近くとかなり多い

と食事ではビタミンEやω-3系脂肪酸を意識してとった方がよさそうなことがわかります。

ビタミンEが多い食品は

アーモンド(30㎎)、ひまわり油(39㎎)、オリーブオイル(7.4㎎)、ぶり(4.6㎎)、うなぎ(7.4㎎)、かぼちゃ(4.9㎎)、にら(2.5㎎) 

()内は100g相当のビタミンE量  大人のビタミンE摂取目安量は6-7㎎

ω-3系脂肪酸は

ぶり、サーモン、トロ、サバなど青魚やエゴマ油、アマニ油などに多く含まれています。

<結論>

“ぶりしゃぶ”と”ナッツとOlive oilをふりかけたカルパッチョ”が食べたくなってきた。

<参考文献>

日本消化器病学会・日本肝臓学会 NAFLD/NASH診療ガイドライン2020(改訂第2版)

Stephan C et al. Practical guideline on obesity care in patients with gastrointestinal and liver diseases e Joint ESPEN/UEG guideline. Clinical Nutrition 42, 987-1024, (2023).

栄養課 中島 麟

2,968 views

富山赤十字病院、上尾中央総合病院を経て2023年より大森赤十字病院勤務。 集中治療室、糖尿病・消化器系の入院患者を中心に栄養管理をしています。 うんちくをた...

プロフィール

関連記事一覧