需要が高まる無痛分娩 ~積極的な受け入れに取り組んでいます~

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需要が高まる無痛分娩

無痛分娩は分娩時の疼痛を緩和することにより精神的な不安やストレス、肉体的な疲労を軽減させます。そして産後の回復も早く、母親の育児への移行もスムーズになります。また疼痛に伴う循環動態を安定化させるため妊娠高血圧症候群妊婦などには医学的にも有用性が証明されています。

欧米諸国の無痛分娩導入率は20~60%と差はあるもののおおむね高率であるのに対し、日本では認知度が低く、消極的であったため、かなり少ない傾向にありました。

しかし、近年の情報化社会において、その有用性は一般的にも広く知られることとなり、日本の周産期医療でも硬膜外無痛分娩はなくてはならないものになりました。 

我が国の無痛分娩実施実態は、2014年に分娩数全体の4.6%だった無痛分娩率が、2020年では8.6%、無痛分娩取り扱い施設も分娩施設全体のおおよそ26%と、欧米に比べるとまだまだ少ないものの、上昇の一途をたどっています。

より受け入れやすい体制づくりへ

当院では、これまでも麻酔科医の協力で無痛分娩を行ってまいりましたが、本年より麻酔科医の指導・サポートのもと、産婦人科医が硬膜外麻酔の導入・管理を行うことで無痛分娩をより積極的に進めていけるようにいたしました。

具体的には、従来は無痛分娩は計画出産で月曜日と水曜日の週2日のみの取り扱いでしたが、病棟業務の許容範囲内で、原則平日日中は毎日取り扱えるように変更しました。

また、以前は無痛分娩計画日よりも前に陣痛発来した時には対応できませんでしたが、現在は麻酔管理者と病棟状況の許す限り、予定外の無痛分娩にも対応できるような体制を整えました。

麻酔科医の指導のもと早急かつ適切に対応

一方、無痛分娩の増加とともに無痛分娩での事故も注目されるようになり、メディアに多く報道されるようになりました。当院の無痛分娩の強みは院内の麻酔科医の指導・サポートを受けることにより、いつでも誰にでも起こりうる無痛分娩の副作用に対して早急かつ適切な対応ができることにあると思います。

産婦人科部長 堀越 嗣博

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1996年に山梨医科大学医学部卒業。 東京大学医学部附属病院で勤務を開始。東京大学で学位を取得し、長野県立こども病院や埼玉医科大学総合医療センターなど総合周...

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