「すい臓ドック」を開始しました!!

ホスピタル

膵臓(すいぞう)癌は早期発見が難しく、発見されたときには非常に進行した状態であることが多い、きわめて予後不良の疾患です。「すい臓ドック」では膵臓癌の早期発見・早期治療につなげるためにMRI検査(MRCP)等を用いて膵臓癌のリスク因子である慢性膵炎や膵嚢胞、膵管の拡張などの所見を拾い上げることを目的としています。

≪すい臓ドックはこんな方にお勧めです≫

  • すい臓が心配だけれどもかかりつけの病院がなくどこで検査できるかわからない方
  • かかりつけの病院はあるけれどもすい臓癌発症リスク因子に該当するものがない方
すい臓癌発症リスク因子
●腹部超音波検査やCTでの膵臓異常 ●家族にすい臓癌になった人がいる方
●糖尿病の方(特に診断から3年以内の方、急激な増悪を認める方)
●慢性膵炎と診断された方 ●膵嚢胞を指摘されたことがある方
●喫煙・飲酒をされる方 ●肥満の方 ●急性膵炎にかかっことがある方
  • かかりつけの病院があり、すい臓癌発症リスク因子がある方は担当の先生にご相談し当院消化器内科への紹介受診をご検討ください。
  • 上記はあくまで原則ですので、膵臓が心配な方はどなたでも当院の「すい臓ドック」を受けることが出来ます。

≪すい臓ドック検査項目≫

血液検査白血球数、赤血球数、血色素量、ヘマクリット値、血小板数
血液生化学検査アルブミン、尿素窒素、クレアチニン、アミラーゼ、リパーゼ、エラスターゼⅠ、総ビリルビン、直接ビリルビン、AST、ALT、r-GTP、ALP、LDH、グルコース、HbA1c
腫瘍マーカーCEA、CA19-9、DUPAN2
MRI/MRCP検査強力な磁場と電波を用いて体内の水素原子の情報を収集し、それをもとに画像化する検査です
MRIはすい臓自体を断層画像として描出します
MRCPはすい管(すい液の通り道)や胆のう・胆管(胆汁の通り道)の評価を目的とする検査です
MRI検査にて膵臓癌が確認できます(青矢印)1
MRI検査にて膵臓癌が確認できます(青矢印)
MRI検査にて膵臓癌が確認できます(青矢印)2

MRCP検査にて膵管の拡張(赤矢印)と膵嚢胞(黄矢印)が確認出来ます
MRCP検査にて膵管の拡張(赤矢印)と膵嚢胞(黄矢印)が確認出来ます

≪当院のすい臓ドックの特徴≫

「すい臓ドック」の結果説明はすべて日本膵臓学会認定膵臓指導医が行います。

また、「すい臓ドック」にて超音波内視鏡検査や造影CT検査などでの追加の精査(保険診療)が必要であると判断した際には、結果説明の時に当院消化器内科での検査予約が可能でありスピーディーな診療を心掛けております。

「すい臓ドック」の申し込みは当院ホームページ「人間ドック・検診」をご確認ください。関連記事「あなたの膵臓は大丈夫ですか?」もぜひご覧ください。

消化器内科医師 髙栁卓矢

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2013年浜松医科大学を卒業後、横浜市立大学附属病院のプログラムにて初期臨床研修を行う中で胆膵領域の内視鏡治療技術に魅せられ消化器内科を専門とすることを決意...

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