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2024年度 胆膵診療報告― 高度内視鏡診療の拡充と、胆膵疾患への包括的アプローチ ―

ホスピタル

当院消化器内科では、胆膵疾患に対する専門的診療体制を強化し、2024年度は内視鏡診療の質・量ともに大きな飛躍を遂げました。ERCPやEUS-FNAに加え、EUS下胆道ドレナージも導入し、より複雑な症例への対応も可能となっています。

また、「黄疸ホットライン」や「すい臓ドック」など、地域医療機関との連携強化および予防医療にも力を入れており、胆膵診療の“入り口”としての機能も拡充しました。

2023年度2024年度増加率
ERCP208件359件+72.6%
EUS200件360件+80.0%
EUS-FNA37件59件+59.4%
EUS胆道ドレナージ3件新規導入

■ 黄疸ホットライン(2024年6月〜)

膵腫瘍や胆石症に伴う閉塞性黄疸・胆管炎などの緊急症例に迅速対応する専用ルートとして運用開始。

2025年3月までに26件の紹介に対応し、スムーズな内視鏡治療や入院加療につなげています。

■ すい臓ドック(2024年11月〜)

膵がんの早期発見を目的に、どなたでも受診可能な自費診療プログラムとして開始。MRI・血中腫瘍マーカーを組み合わせた多角的検査を2025年3月までに9件実施しています。

特にMRIについては、放射線科画像診断専門医と膵臓学会認定指導医による2重読影体制を整備しており、結果説明はすべて膵臓学会認定指導医が直接行います。

精度と信頼性を兼ね備えた質の高い検診体制を提供しています。

  • 専門医による安全・確実な高度内視鏡診療(ERCP/EUS/EUS-FNA/EUS-BD)
  • 鎮静下での快適な検査と合併症対策の徹底
  • 消化器外科・放射線・病理・緩和ケア科との密な連携
  • 予防・早期診断を支える「すい臓ドック」の制度化
  • 紹介元との信頼関係を深める「黄疸ホットライン」運用

2025年度より、肝胆膵外科の専門医が新たに常勤で赴任し、内科・外科が一体となった胆膵診療体制が始動しました。EUSを中心とした精密診断から、手術・化学療法までをシームレスに提供できる環境を整え、より包括的な胆膵医療を目指します。

また、引き続き「胆膵診療の地域拠点」としての役割を担い、2025年度も患者さんの早期発見・早期対応、紹介医との密な連携を推進してまいります。

膵腫瘍、胆石などによる閉塞性黄疸、胆管炎などの緊急例では、黄疸ホットラインをご活用ください。
また、すい臓ドックはかかりつけ医のいらっしゃらない一般の方にも開放しており、検診後の診断・フォローアップ体制も万全です。

詳細は地域連携室または消化器内科外来まで、お気軽にお問い合わせください。

消化器内科医師 髙栁卓矢

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2013年浜松医科大学を卒業後、横浜市立大学附属病院のプログラムにて初期臨床研修を行う中で胆膵領域の内視鏡治療技術に魅せられ消化器内科を専門とすることを決意...

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