頭痛外来開設のお知らせ
この度、当院では新たに予約制の頭痛外来を開設いたしました。頭痛に悩む多くの患者様に対して、問診や専門的な診察を行い、必要に応じて血液検査やCT、MRIといった画像検査を実施します。個々の患者様に合わせた診断と治療を行い、日常生活の質を向上させることを目指しています。
(1)頭痛外来の目的
頭痛は多くの人々が経験する症状ですが、その原因や治療法は多岐にわたります。片頭痛などの頭痛は仕事や家事などに負担をかけることが多く、市販の鎮痛剤で様子をみる方も多いです。しかし、適切な診断・治療を受けることで生活の質の改善が期待できます。当院の頭痛外来では、脳神経内科医が専門的な問診・診察を行い、患者様とともに生活の質の向上を目指して診療を行います。CGRP関連薬剤と呼ばれる片頭痛に対して高い効果が期待できる注射製剤も導入しております。頭痛でお悩みの方や、過去に病院を受診したものの改善しない方は、当院頭痛外来の受診をご検討ください。
(2)頭痛の種類
頭痛の原因には様々なものがありますが、以下に代表的な疾患を説明します。
** 片頭痛 **
片頭痛は、頭の片側が痛むことに由来する名称ですが、実際には約4割の患者様が両側性の頭痛を経験しています。片頭痛は女性に多く、前兆を自覚することがあります。前兆はキラキラした光やギザギザの光などの視覚性前兆が多く、通常は60分以内に終わり、引き続いて頭痛が始まります。片頭痛発作は通常4~72時間続き、拍動性の頭痛が特徴で、日常生活に支障をきたします。階段昇降など日常的な運動で頭痛が酷くなり、吐き気や嘔吐を伴うことが多く、頭痛発作中は感覚過敏となり、光、音、においを不快に感じる方が多いです。
治療は急性期治療と予防療法の2種類に分かれ、急性期治療にはロキソプロフェンなどのNSAIDsやトリプタン系薬剤が使用されます。予防療法にはβ遮断薬、Ca拮抗薬、抗てんかん薬、抗うつ薬などが用いられ、近年ではCGRP関連薬剤も使用されより効果的な治療が可能です。
** 緊張型頭痛 **
緊張型頭痛は最も頻度の高い頭痛疾患で、頭痛は数十分から数日間続きます。圧迫されるような、締めつけられるような非拍動性の頭痛で、多くは両側性です。頭痛の程度は軽度~中等度で、日常生活に支障が出ることはありますが、通常は寝込むほどではありません。原因としては無理な姿勢の維持や長時間のPC作業などの肉体的ストレス、精神的な緊張、不安やうつなどが挙げられます。治療は薬物療法と非薬物療法を組み合わせて行います。
** 群発頭痛 **
群発頭痛は、片側の眼周囲から前頭部、側頭部にかけて発生する激しい頭痛が、数週から数ヶ月の期間にわたって群発するのが特徴です。夜間や睡眠中に頭痛発作が起こりやすく、発作時には眼の充血や涙を流すなどの自律神経異常を伴います。1回の頭痛発作は15分~180分で、2日に1回~1日に8回発作が起こることがあります。治療には酸素吸入やスマトリプタンの皮下注射が効果的です。群発期初期の予防療法にはベラパミルやステロイドが使用されます。
その他にも後頭神経痛や三叉神経痛など、多くの頭痛疾患があります。問診および診察を通じて頭痛の原因を特定し、適切な治療を行うことが重要です。
(3)予約・お問い合わせ
頭痛外来の受診をご希望の方は、当院までご連絡ください。専門的な診療を通じて、頭痛に悩む皆様の健康をサポートいたします。
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