~つかめる水のひみつ~ 胃薬と絆創膏

トピック

お久しぶりです。中島です。

皆さん、知育系のお菓子を知っていますか?

化学実験のような感覚でお菓子を作るあれです。僕の子どものころは、ねるねるするお菓子をよくやりました。

最近は“つかめる水”や“食べられる不思議な玉”なども人気なようです。

※スーパーのお菓子売り場や100均に売っています。

以下、ネタバレ注意↓↓

このつかめる水、作った玉を食べようとすると※1、周りの膜が割れてプシュッと中の液体が出るんですね。いくらみたいに。これは、昆布に含まれるアルギン酸ナトリウム乳酸カルシウム塩化カルシウムが反応することでゲル化(ゼリー状に)するのです。

この現象はお菓子作りだけでなく消化性潰瘍のお薬や褥瘡(体にできた大きな傷)を上から絆創膏みたいに貼る材料(正確にはドレッシング材)としても使われることもあるようです。※2

体液の成分と反応してゼリー状にするのを利用しているようです。昆布ってすごいですね…

子どもと知育系のお菓子をやるときは、そのようなうんちくを滔々と語ってみましょう。

“わあ、すごい”ってなるかもしれないですね。

追伸:当院の管理栄養士は褥瘡チームで積極的に栄養管理をしています。

  • ※1 アルギン酸と塩化カルシウムを自分で用意して食べる場合は、必ず食品グレードのものを使いましょう。
  • ※2 すべてのお薬や材料にアルギン酸ナトリウムが使われているわけではありません。

栄養課 中島 麟

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富山赤十字病院、上尾中央総合病院を経て2023年より大森赤十字病院勤務。 集中治療室、糖尿病・消化器系の入院患者を中心に栄養管理をしています。 うんちくをた...

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